こんにちはタイガです。
大学院入試では学部生の授業で使った参考書や資料を復習して、過去問を解いていくことが主な勉強になります。
しかしそれだけでは実践力という点で不安が残るでしょう。
大学院入試でも知られていないだけで問題集はたくさんあります。
実際私は大学の授業の復習はあまりやらず、問題集をしっかりモノにすることで大学院入試の対策をしました。
この記事ではその時に使った問題集やおすすめの問題集を紹介していきます。
私は大学院入試で以下の3科目を主に勉強しました。
無機化学・有機化学・物理化学
なので今回紹介するのはこれら3科目についてです。
無機化学
無機化学対策として主に使った問題集は以下の通りです。
- 無機化学演習 大学院入試問題を中心に
- 無機・分析化学演習 大学院入試問題を中心に
- シュライバー・アトキンス無機化学
無機化学演習 大学院入試問題を中心に
とにかく無機化学演習をやりこんで、例題と演習題のどちらも完璧にしました。
無機化学演習の例題が終わる頃には、
どの大学院の過去問を見ても半分以上は解けるくらいの実力にはなる気がします。
無機化学演習の例題がほぼ理解できたら、演習題を解きつつ過去問をガンガン進めていきます。
私の感覚にはなりますが、元素記号は第5周期まで覚えていると心強いです。
錯体の問題では、MoやRhなどが出てきます。
第5周期以降の遷移金属も問題集や過去問で出てきたものくらいは抑えましょう。
無機・分析化学演習 大学院入試問題を中心に
正直、無機化学演習だけで十分だと思います。
無機・分析化学演習はオーバーワークな感じがします。
またイオン化エネルギー・電子親和力関連の内容において、
無機化学演習と同じ意味だが異なる表現が使われているため、無機化学演習を使った人には解釈が混同してしまう可能性があります。
解釈の違いについては注意が必要です。
全体的に古き良き難しい問題が多いので、
これに取り組むなら無機化学演習と過去問を取り組む方が得点力は上げられるかもしれません。
演習量を増やしたい場合にはベストでしょう。
シュライバー・アトキンス無機化学
これは問題集でなく辞書です。前述してきた問題集でわからないことがあった時に使います。
感覚的には高校化学で言うところの新演習です。
無機化学アプローチも良いですが、網羅率ではシュライバーアトキンスが圧倒的です。
有機化学
有機化学対策として使った問題集は以下の通りです。
- ウォーレン有機化学
- マクマリー有機化学
- 有機化学演習
ウォーレン有機化学
有機化学は反応機構さえしっかり頭に刻み込めれば、どんな問題でも大抵解けるようになります。
だからこそ反応機構の電子の動きはできる限り理論的に体得すべきです。
ウォーレン有機化学は他の有機化学の教科書と比べて、電子の動きを理論的に理解することをとても重視しています。
また反応機構が電子の巻き矢印で丁寧に示されており、理解しやすいです。
分量が多いですが、後半部分ではやる必要のない部分もあるので、上手く見分けて学習できると良きです。
マクマリー有機化学
大学の授業の関係でマクマリーは持っていました。
院試対策を始めた頃はマクマリーで頑張っていましたが、
電子の動きを調べることが面倒になったためにウォーレンに切り替えました。
ただマクマリーを使って私と同じ東京科学に合格した友達もいるので、使い方次第だったのかもしれません。
ウォーレンに比べると内容は少ないですが、無駄がないために効率の良さを感じます。
有機化学演習
例題→応用題の順に解いていきます。
例題が終わったら、過去問も解き始めましょう。
例題が終わる頃には過去問を十分に解ける実力がついているでしょう。
基本的には全て解くべきですが、大学院によっては出題されにくい範囲もあります。
なので過去問を確認して、頻出範囲を中心に学習できると良いでしょう。
たまにですが、本当に合っているのか疑わしい反応機構が現れます。
そんな時はウォーレンやマクマリーを使って、本当に正しいのか調べましょう。
物理化学
物理化学対策として使った問題集は以下の通りです。
- アトキンス物理化学
アトキンス物理化学
早稲田対策や東京科学のサブ科目として、物理化学を勉強していました。
その時にはアトキンス物理化学だけで勉強しました。
使い方は、公式をとりあえず書きまくって、その後例題を解き続ける。
巻末問題は解かず、代わりに過去問を解いていました。
巻末問題などは答えが別冊だったために解きませんでした。
その他
大学院入試で圧倒的に優れている問題集は
です。授業の復習+過去問で対策を完結させてくる人がいるくらい、過去問の重要度は高いです。
どの科目も当然ですが、大学院ごとに傾向は大きく異なります。
例えばですが、東京科学では有機をみんな選択しますが、早稲田ではそもそも有機を選ぶ人がいないように。
科目や科目における勉強内容についての指針も過去問を分析することで全て理解できます。
大学のサイトで過去問は入手できますが、答えは存在しません。
自分で調べて答え合わせも良いですが、時間がかかります。
大学院の過去問の答えはその大学院の研究室の先輩が持っていることが多いです。
なので研究室見学した際にもらうと良いでしょう。
最後に
ここまで様々な問題集を紹介してきました。
ただ1番重要なのは、勉強したことをきちんと理解することです。
問題集はあくまでも問題を解く形式で理解度増強を補助してくれるだけです。
問題が形式的に解けるようになっても、
現象や論理が理解できていないと応用問題であったり、また実験を行うときに苦しむことになります。
ただ解けるだけでなく、理解もできるように頑張りましょう。